70年代後半〜80年代シティポップの名盤8選【決定版】

シティポップって不思議な言葉ですね。

音楽ジャンルの1つではあるんですけど、明確に定義があるわけじゃない。

だけど、明らかに「この作品はシティポップ、この作品は違う」と分けることが可能で。

私の場合は2012〜2013年頃、シティポップのガイドブック(音楽のガイドブック超好きです)を何冊か買っていって片っ端からそのアーティストたちの作品を聴きまくりました。

当時はまだApple Musicはなく、CDを買ったり借りたり、CDが廃盤のもので配信で売っているものはiTunesで購入したりして、聴いていました。

ハマった年を覚えているのは、子供を産んでから時間が経ち落ち着いた頃、赤ちゃんを見ててもらえて1人での外出を初めてさせてもらった日に、私は迷うことなく大阪は難波に行き、レコ屋巡りとTSUTAYAにいってシティポップ作品を探しまくったからなのでした(なにしてんだ)

閑話休題、シティポップとは?というお話しでした。

シティポップとは?

1970年代後半から1980年代にかけての日本の音楽で、腕っこきのプレイヤー達の演奏、洗練されたアレンジ、作詞作曲で、都会的な感じのするハイスペックな大人の音楽。

ブラック・ミュージックやフュージョン、AORなどに影響された音像で、ラグジュアリーなプロダクションのもと、大人の恋愛ストーリーや都市生活の孤独などを歌うもの。

一言で言うと…ドライブ(特に夜の高速!)で聴くのにぴったりの音楽!

ざっくりすぎ? 笑

ただ本当に明らかに共通する匂いとか、聴きざわりがあるのも事実で、一度ハマるとなかなか抜けられない。

きっとアーティスト同士、スタッフ同士、プレイヤー同士と共通している部分もあるので、同じ匂いを感じると思うのですが、それ以上に、知っているようで知らない時代、70年代後半から80年代(特に前半)にかけての、あの時代特有のクールな熱のようなものを共通して感じて、そこがすこぶる面白いのだと思います。

現在40代後半に突入した私は、その当時は小学生~中学生あたりだったので、はっきりとは認識していたわけではないけれど、でもどこかわかる世界のお話、といった新しい懐かしさ、みたいなものがたまらない魅力なわけです。

もちろん音楽単体でみて、非常に優秀なことは言うまでもありません。

日本のポップ・ミュージックが一番品質の高かった黄金時代が、この70年代後半から80年代前半なのではないかと思います。

次から次へと開拓したくなってしまう。

シティポップにはそんな素晴らしくて素敵な音楽の世界があるのです。

しかも日本の、日本語の音楽で!

サイコーすぎるじゃありませんか。

シティポップ 海外の反応

そして、そんな私のような再発見組みたいに、こんな素敵な音楽の世界があるのかぁ!と、ときめいたのは外国の音楽好きの方たちも同じだったようで。

インターネットが普及した昨今、YouTubeなどでネット文化で世界中の音楽に手軽にアクセスできる状況を世界中の音楽マニアは無視するはずもなく。

ヴェイパーウェイブ、フューチャーファンクというジャンルで盛んに日本のシティポップの曲がおしゃれな音楽としてサンプリングされまくるとういう事態になったようです(知らんけど)。

私がもっと直裁的に「シティポップてほんとに世界的にキてんだ!」と思わざるを得なかったことがあります。

それは何年か前のテレ東の『Youは何しに日本へ』を見た時のこと。

その回をご覧になられた方もいらっしゃると思いますが、あるアメリカ人があるアーティストのレコードを探しに日本にわざわざやってきたというのです。

そのアーティストこそ大貫妙子!

東京のレコ屋を巡ってやっと大貫の『SUNSHOWER』を見つけた時の彼の本当にうれしそうな顔といったら…!「な、仲間」って思いましたよね、TVの前で 笑

私はレコードや日本でなかなか見ることのできなかった映画のビデオを探すため(それだけじゃないけど)アメリカに行ったことがあるので、本当に彼の気持ちがわかるのですが、今や時代が逆転して、日本の文化に憧れて、日本に来る外国の方が増えている、そういう時代なのだということをTVからまざまざ見せられた瞬間でした。

以下にリストアップしていくアルバムは、2019年7月現在、AppleMusicで聴くことのできるシティポップの優れたアルバムから厳選したものです。

現在AppleMusicで聴くことのできないアーティストでシティポップに欠かせない重要アーティストはいます。

大物で言うと山下達郎、竹内まりや、大滝詠一、大貫妙子(一部は聴くことができます)など。

しかし、たとえ彼らを聴くことができなくても、以下の厳選したアルバムを聴いていただければ、シティポップの魅力は余すことなく味わっていただけます。

ザクザク聴いて開拓していってください。

AppleMusicで聴けるシティポップの名盤 70年代~80年代編

荒井由実『14番目の月』(1976)

それまでのキャラメルママの演奏から一点、LAからリー・スクラー(b)、マイク・ベアード(ds)を起用。

山下達郎もプロダクションやコーラスで参加しつつも、この後結婚する松任谷正隆が全面的にアレンジとプロデュースを担当し、より洗練された作品へと昇華。

強度で言ったらそれまでの3枚までの”荒井”名義アルバムではピカイチでしょうか。聴きやすさもこの上ないものになっています。

個人的には達郎印のM-7「天気雨」がベスト!リー・スクラーとマイク・ベアードのリズム隊の跳ねる演奏が心地いい!

超の付く有名曲M-5「中央フリーウェイ」もやはりこのアルバムの中のこの流れの中で聴くと一層映えますね。

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ユニバーサル ミュージック (e)

 
 

吉田美奈子 『LIGHT’N UP』(1982)

これまた錚々たるメンツのNY録音と東京録音の曲をNYでダビングやミックスダウンを行った、摩天楼の匂いをまとった快作。

美奈子のヴォーカルもバックの高品質さに活き活きと応えていて聴かせますね。

M-2「Love Shower」のホーンとストリングスのアレンジは山下達郎。これでしょう、このミディアム・メロウの曲最高すぎる。このアルバムの白眉。

というか他の曲ももちろん全て必聴のこのアルバム。どの曲もびっくりすぎるくらい最高で…。ソフィスティケイテッドとはこういう作品のことを言うのでしょう?

1982年の日本のアーティストはこんなハイブロウな作品を作ることのできる力があったのです。

 
 

大橋純子&美乃家セントラルステーション 『CRYSTAL CITY』(1977)

なんともおおらかでスムースな大橋順子のヴォーカルに、達者な美乃家セントラルステーションの演奏の、スケールの大きいシティポップ作品。

名曲M-1「クリスタル・シティー」。演奏やアレンジやヴォーカルは洗練された都会のシティポップ調で、クリスタル・シティー”東京”を歌い上げているのに、歌詞のところどころに妙にレイト70’s当時のリアルな東京の風景が垣間見えてくるのが、意図せずに面白い魅力となっています。

M-3「FUNKY LITTLE QUEENIE」のファンキーさもかっこいい!

 
 

ブレッド&バター『Late Late Summer』(1979)

このジャケもシティポップの気分のど真ん中を撃ち抜くもの。

M=1、M-2と松任谷由美提供曲。ユーミン節をブレバタ印のヴォーカルで歌われるのを聴くのは、なんど聴いてもウキウキしてくる。

ティンパンアレー、YMOの豪華メンツで固められた演奏も悪いはずがなく。

ジャケットを眺めながら聴いていると、なぜこの時代に女子大生じゃなかったんだ!とか悔しく独りごちながら、2019年の夏も晩夏を待つことなく聴きまくることでしょう。

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ソニーミュージックエンタテインメント

 
 

浜田金吾 『Mugshot』(1983)

MUGSHOT

ここで挙げた作品の中でダントツで個人的に好きな作品、好きなアーティストです。

これこそ、ザ・シティポップ、ミスター・シティポップ。

シティポップってなに?と訊かれれば、私は真っ先にこの作品を手渡すでしょう!

少し緊張感のあるM-1の立ち上がりから素晴らしい。歌が始まると優男で甘い声のヴォーカルで大人の恋愛模様が歌われるのですが、サビで歌われるのがタイトルでもある”ギャッツビー・ウーマン”ですよ?

今の時代にはたぶん出てこないタイトルだなぁと思います。ストレートにアメリカに憧れることができ、それをまたストレートに表現できた時代。素敵。

参加メンバーも佐藤博、松下誠、林立夫などやっぱり豪華。

私はiTunesで配信で購入したのですが、今は彼の他の名シティポップアルバムと一緒に Apple Musicで聴くことができます。CDは廃盤みたいですね。

 
 

桐ヶ谷仁 『My Love for You』(1979)

この人も先ほどの浜田金吾に負けず劣らず優男声。

それにルックスがなんともサニーディの曽我部さんによく似ていて、それだけで「きっといい音楽を作る人に違いない!」と、前途したお出かけの際、TSUTAYAで借りてみたのですが、これがやっぱり大当たり!

これの次に出た2nd『Windy』の方がシティポップ度はひょっとすると高いかもしれませんし、ジャケの桐ヶ谷氏の曽我部度も高いのですが、私はこっちの方を偏愛しているのでこのチョイス。

その理由はM-3「冷たいままでベイビー」という曲を収録しているから。

なんとも甘やかな気だるさが漂うこの曲が好きすぎます。

もちろん他の曲も良曲揃い。

アルファ・レコードの男性・ソロ・アーティスト第1号ということもあり、演奏陣も豪華。佐藤博、坂本龍一、松任谷正隆が参加しています。

都会に疲れて、休日に恋人と海に向かった帰り道の車の中、みたいなシチュエーションが思い浮かぶような優しいアルバムです。

 
 

佐藤博 『Awakening』(1982)

これはジャケがもうなんとも雰囲気たっぷりで大好き。

ハイコントラストの青い空が、なんとも「気分」ですね。

全編でフューチャリングされているジャクソン5期のマイケルみたいなウェンディ・マシューズの声と、佐藤博本人のクールで暖かい声が重なると、なんとも心地よいサウンドになってずっと聴き続けてしまいたくなります。

佐藤博が鈴木茂&ハックルバック〜ティン・パン・アレー〜アメリカに渡り武者修行といった音楽航行の後に作られた今作。

どっしりと落ち着いた安定感があるけれど、どこまでも軽やかなこのアルバム。インストもヴォーカル曲も共に気持ちよく聴けます。

 
 

杉真理 『STARGAZER』(1983)

この作品にはジャケの意匠が今現在の感覚でいうと『ストレンジャー・シングス』を思い起こさせるのも個人的に気に入っているポイントで(時間軸逆だけど)。これの元ネタというかイメージ自体はコッポラ『ワン・フロム・ザ・ハート』らしいです。

ポール・マッカトニー張りのメロディ・メーカー振りで、どの曲もとことんポップ然としていて。

ちょっとしたアレンジとかがポールの曲を思い起こさせ、ということはもう資質的にポールなんだと思います。

例えばM-4「Oh Candy」とかはわかりやすいポールなんですけど、もっと隠れたところで例えばM-2「スキニー・ボーイ」のホーンとかがポールの曲で鳴ってるようなホーンで。歌のメロディの弾け方も見事で、このアルバムの間違いなくハイライト曲ですね。

あと物憂いM-5「風の季節」も味わい深くて大好きな曲です。

あと60年代ポップにソロのジョージ・ハリソン風スライド・ギターが味付けするM-6「内気なジュリエット」も外せない!

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ソニーミュージックエンタテインメント

試聴してみてお気に入りが見つかりましたら、ぜひアルバムでじっくり聴いてみてくださいね!

シティポップ名盤 8選

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