『夢の外へ』星野源 3rd EP 人生の中で普通に感じるさみしさを音楽で現すということ

この『夢の外へ』は星野源の3rdシングルとなります。

2012年7月4日リリース

M-1 夢の外へ
M-2 パロディ
M-3 彼方
M-4 電波塔(House ver.)

3rdシングルは4曲収録です。

そのうち最初の2曲が翌年リリースされる3rdアルバム『Stranger』に収録されます。

なので後半の2曲がここでしか聴けないカップリング曲となります。

この記事を書くまでこの3rdシングルを聴いたことがありませんでしたが…

 

モスコ

カップリング曲、3曲目の「彼方」が、心打つ感動曲でした!

 

私にとってタイトル曲の「夢の外へ」も大切な曲の1つでしたのでこれはかなり重要なEP、シングル盤となりました!

 

M-1「夢の外へ」

3rdアルバム『Stranger』収録。

”初動は2.6万枚と自身最高の売り上げを記録”とウィキペディアにあるように、外の世界に対して大きくブレイクスルーした曲です。

まるでクレイジーキャッツの映画にスッと飛び込んだかのような人を喰った、目まぐるしく動きまくるストリングスで幕を開ける、明るい曲調に意味な歌詞。

現実だけでもしんどいし、虚構だけでも寂しいし。どう折り合いをつければいいんだろう?っていうのは、ずっと思ってますね。ただ、この曲に関しては「外に出る歌にしよう」と思ったんですよ。

音楽ナタリー 星野源インタビュー より

そう、この歌詞には参りましたよね。

時に自分の中の世界が、外の世界より大きくなっちゃうようなことがたびたびあるような自分みたいな人間にとっては。

で、そういうことを、僕も同じだよと、でもまぁちょっと外にでちゃいましょうかと、同じ目線に立って歌ってくれているのがなんともうれしい。

そして、どっち(「現実」と「虚構」)かの二元論で解決させるのではなく、真ん中に立っているのが、なおいい。

自分だけ見えるものと
大勢で見る世界の
どちらが嘘か選べばいい
君はどちらをゆく
僕は真ん中をゆく

この曲の、この歌詞に出会った時、この人はかなり信頼できる人だと会ったこともないのに思ってしまいました。

そしてこのPVもこの曲の世界をうまく映像化していて、かなり素敵です。

今でも本人映像のカラオケでたまに歌っては、間奏のとこで一緒にタップ踏んで踊りたくなる。で、踊ります。

M-2「パロディ」

3rdアルバム『Stranger』収録。

阿部サダヲ主演の映画『ぱいかじ南海作戦』の主題歌。

自分なりのチャンキー・ミュージックです

『働く男』星野源 より
MEMO
チャンキー・ミュージック

細野晴臣が名付けた、西洋/東洋問わず、様々なジャンルの音楽や楽器使いをごった煮(チャンキー)にしたサウンド。

と、源さんが仰っているのですが、私にはどうもこの曲が”ごった煮”に聴こえてこないのです。

楽器もジャズで使われるホーンやフルート、転がるピアノなどですし、割とジャジーな方向でまとまっているように聴こえます。

源さんの曲ではもっとごった煮=チャンキーな曲っていっぱいあるんですよね。

なので、私の中でちょっとした謎曲。

M-3「彼方」

この記事を書くまでこの3rdシングルを聴いたことがありませんでした。

ということは、このシングルのカップリング曲としてのみリリースされているこの「彼方」を聴いたことは今までなく。

で、初めて聴いてみて…

モスコ

めちゃくちゃ感動しています

もうイントロから完璧。

そして静かなアコギの弾き語りから始まり、Aメロの終わりに静かにギターとベースとドラムが入るその入り方がいい。

ここではないどこか

このサビで静かに裏声にひっくり返り、だけどもなんともなんともさみしいメロディでぐわしと心を鷲掴み。

すんばらしいぃぃぃぃい!

 

ところで。

私は3rdアルバム『Stranger』が今でも自分の中でずいぶんと特別なアルバムでして。

あのアルバムが見せてくれる世界観というものが、他のどの人のどんなアルバムでも感じられないと言ってもいいほど、自分にしっくりとくるもので。

なんていうんでしょうか、そのぅ、私はどうにもこうにもさみしさを感じさせる音楽が好きでありまして。

さみしい、さみしい、言うだけのはいやなんですよ。そんなん嫌いで。

そんなんじゃなくて。

日々、生きてるってことは、誰もが何かしらがんばってるってことで。

淡々と静かに日々を送る中で、人と繋がったり、繋がらなかったり。

日々、希望と絶望、幸せと苦しみが、普通に隣り合わせにある中で、普通に感じるさみしさというか。

生きる、ってどこかさみしいことだと思うんです。

終わっちゃうしね、いつか。

あと、1回だけだし。

そういった人生の謎とか真理みたいなものに近づけば近づくほど、さみしいものになるんじゃないかって思ってて。

そしてその人生の謎とかなんだかに近づいたとこで鳴っているのが、あの『Stranger』というアルバムだと思っていまして。

特に9曲目の「季節」以降。

で、この「彼方」と言う曲もまた、あの9曲目以降と完全に同じ凄みみたいなものを感じます。

歌詞やメロディや演奏、歌声、スタジオの空気、その時の星野源のまとっていたであろう空気、状況、そういった様々なことが、生きるってことの深淵に近づいていた時の音の記録。

事実、星野源はこの『夢の外へ』のEPと『Stranger』の間にくも膜下出血により入院、手術、そして『Stranger』リリース後も再手術と、命に関わるような大病を経験しています。

この曲は3rdアルバム製作時と同時期なんだから、同じ匂いをまとっていて当たり前なんですが、あの感触を、新たな曲(未聴だった私にとって)として聴けてすごく嬉しいのです。

めちゃくちゃ好きな曲を見つけられて、めちゃくちゃ幸せです。

M-4「電波塔」(House ver.)

出た!(House ver.)!!

作曲から完成まで1日でできた曲らしいですが、愛らしい小品といった趣。

東京タワーのことをモチーフにしているそうです。

3rd EP『夢の外へ』感想 まとめ

というわけで、タイトル曲『夢の外へ』は今の活躍を匂わせるような、外の世界に広々と大きく放った曲でした。

その重要な曲の歌詞の内容が、自分の中の現実と虚構の意味やバランスといったものであることが、星野源のユニークさだと思います。

かなり源さん自身に正直な歌詞だと思います。

そして個人的には出会えて超よかった3曲目「彼方」。

いっとき『Stranger』の9曲目以降を狂ったようリピートして聴きまくった時期があったのですが、この曲も聴きまくること必至です、私。

 

 

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