「ロケットマン」収録の『ホンキー・シャトー』は名作と名作の間の超・好盤

採点:★★★★☆

軽い口当たりの傑作地味&リラクシンで最高。

ヤバっ。このアルバム、実は出逢いがなくて、今まで聴いたことなかったんですが…めっっっっっっちゃ、いい。

どの曲も均等にいい感じ。

なんかね、いい意味ですごく軽やかなの。

これまで全てのアルバムに参加していたストリングスのアレンジャーのポール・バックマスターが、とうとうお役ご免となり、それでなんとも軽やかな味わいが出てきたんでしょうね。

あの大げさなストリングスが私はわりかし好きなんだけど、このアルバム聴くと、ないならないで、またいいやね(*´꒳`*) って思っちゃう。

いいものとはわかっていても、ちょっと堅苦しかったチェスターコートを脱いで、そこらへんの着物(当時流行ってたやつ。こっちの着物、家着としてよく着るやん?向こうの人)とか、ひょいっと羽織って、気軽にカジュアルに演ってみたよーって感じで。

でも油はのってる頃だから、なんともいいんだなぁこれが。

いいに決まってるじゃん。売れるに決まってるよ。

アメリカ初のビルボードNo.1となったアルバムになりました。

ホンキー・シャトー+1

1972年5月19日リリース(英)

M-1 ホンキー・キャット – Honky Cat
M-2 メロウ – Mellow
M-3 自殺の予感 – I Think I’m Going to Kill Myself
M-4 スージィ – Susie(Dramas)
M-5 ロケット・マン – Rocket Man(I Think It’s Going to Be a Long Long Time)
M-6 サルヴェイション – Salvation
M-7 スレイヴ – Slave
M-8 エイミー – Amy
M-9 モナ・リザ・アンド・マッド・ハッター – Mona Lisas and Mad Hatters
M-10 ハーキュリーズ – Hercules

ボーナストラック

M-11 スレイヴ(オルタネイティブバージョン) – Slave (alternate version)

名作と名作に挟まれたリラクシンなアルバムの魅力

しかし、こういう名作と名作の間のアルバムって、私、好きだなぁ。

名作と名作に挟まれてんだから、悪いわきゃないのよ。

ちょっと立ち位置が地味なだけでさ。

例えばほら、加藤和彦で言ったら『それから先のことは…』とかさ。

その例えがわかりにくかったら、ほら、ビートルズで言ったら『フォー・セール』とか。ね?

確実にその人のそのバンドの歴史のピリオドの終わりと始まりの場所に位置する、みたいな。

中休み的な、リラックスしたやつ。

ここが肝。力入ってないよさ。

こーゆーアルバムは必ずアルバム1枚通して、テイストが統一されてるのです。

突出した曲がない。どれもすべてよい。

バンドメンバーがこのアルバムから固定されたのもよい方に動いたのでしょう。

パリの古いお城をスタジオに改造して合宿して録ったらしいです。

エルトンとジョン・レノンとポール・マッカートニー

華麗で派手なストリングスがなくなった分、どんな曲もそのソングライティングが際立って聴こえてきやすいようになりました、このアルバム。

その持ち味にニルソンやジョン・レノンと同じ資質を感じたりも。

相当ポップだけど、エルトンの曲は、ポール・マッカートニーの影はなぜか全然かすらない感じ。

やっぱエルトンはジョン・レノンなんだなぁ。

気が合うのも当然な気がする。

しかし、なんでだろう?

エルトンもジョンもロックンロールのファンキーさが好きだった?

ポールだってファッツ・ドミノやリトル・ルチャードが大好きだったし、ニューオリンズ音楽やレゲエにもハマったりするけど、なーんかエルトンやジョンとはベクトルが違う方向いてる気がする。

ジョン・レノンがビートルズのライブで嬉々としてオルガンを肘で弾いていた姿を思い起こすと、エルトンとどこかカブる気がしてきました。

映画『ロケットマン』の表題曲「ロケットマン」はこのアルバムに収録

我らがコレクターズのその名も「ロケットマン」という曲がありまして、メロディも歌詞の内容も完全にこの曲インスパイアなのですが…。

でもコレクターズ版もめっちゃ名曲で大好き。

エルトンとバーニーのコンビは、こういうなんかわかるようなわからないような、切ないロマンチックな曲がやはり天下一品ですね。

わかるようなわからないような、だからなんども聴いてしまう。

で、聴くたびにヤられちゃうんだよなぁ。

とてつもないような孤独を、人間の孤独の真理みたいなものを、火星で仕事をする宇宙飛行士=ロケットマンに例えて、ポップにファニーにサラ〜っと歌うそのスマートさよ。

このアルバムに突出した曲はないと書きましたが、1曲挙げるとしたら、やはりこの曲ですね。

ただし、他の曲も同じくらいいいのですよ。

そんなわけで、初めて聴いたアルバムでしたが、いや〜出逢えてよかった!

前作の『マッドマン』が好きすぎたので、このアルバム、それ以上はないだろうと高をくくっていたのですが、ごめんね、ホンキー・シャトー。

この時期のエルトンとバーニーが大したことないもの作るわきゃないのよ(*´꒳`*)

『マッドマン』と次作『ピアニストを撃つな!』という名作に挟まれたアルバムは、こんなにも軽やかでのびのびとした、たまらない魅力がありました。

一気に大好きなアルバムになりましたー!

CD/エルトン・ジョン/ホンキー・シャトー +1 (SHM-CD) (解説歌詞対訳付/ライナーノーツ)/UICY-20121

にほんブログ村 音楽ブログへ
にほんブログ村


音楽ランキング