ファミリー・クライムもの『オザークへようこそ』は地味にいい

※ネタバレあり

シーズン1を見終えたのですが…。

いやぁ面白かった!これいいなぁ!

特に最後の最後、終わり方がこれ以外ない!ってくらいの完璧さで、溜飲をこうスーーッと下げてくれたんですよねぇ(バード家最高!)

シーズン1は全10話なのですが、終盤の9話、10話辺りの展開には驚かされました。

どうなるどうなる!?の連続なのですが、まぁうまいことまとめてくれました。

シーズン2も早く観たい!のですが、まずはシーズン1のおさらいをしたいと思います。

『オザークへようこそ』詳細

財務顧問の父に連れられ、一家はシカゴからミズーリ州オザークへ。麻薬組織のボスの怒りを鎮めるため、父はここで、5年間で5億ドルの資金洗浄を行うのだ。

NETFLIX公式サイトより

資金洗浄。いわゆるマネーロンダリング。

悪いことをして儲けたお金は足が付くので、出どころをわからないようにするために、様々な方法(口座間の送金やビジネスでの使用、株や債券の購入など)でお金を洗います。

摘発を逃れるために。

主人公マーティ・バードはメキシコの麻薬カルテルの財務顧問で、彼らの莫大なお金をマネーロンダリングしています。

この「マネーロンダリング」というのは、アメリカの映画やドラマなどによく出てきますが、今回このドラマでその詳細がよくわかりました。

そしてこのドラマの面白さは、その悪事を一家で背負うところ。

色々訳ありなバード一家

マーティには奥さんのウエンディと反抗期の娘と内省的な息子がいるのですが、カルテルに殺されないために、家族全員でシカゴからミズーリ州のオザークへと引っ越しします。

そのオザークで大金を期日までに資金洗浄しなければ、一家全員殺されてしまうのです。

奥さんのウエンディは、実は浮気中で、そんな中での命がけの引越しと仕事(資金洗浄)に揺れ動く気持ちの中で協力していく中、夫婦としてのあり方、自分の生き方を見直します。

子供たちは当然突然の引越し、しかも都会から田舎への引越しに不満で反対しますが、その過程で子供たちに正直に、引越ししなければいけない理由を、なんとこの夫婦は話します。

つまり子供たちも知っているのです。

そんな妻や子供たちの葛藤もこのドラマの見どころの1つとなっています。

つまり、「家族」というものは、こういった「覚悟」が必要なんだと。

家族であると言うことは、そういうことなんだぞ、とこのドラマは教えてくれるのです。

うん、この家族は好きだ。

覚悟、背負ってるもん。

『ブレイキング・バッド』との比較

嘘くさいけどリアルな、不思議な夫婦

巷で大人気のアメリカのドラマ『ブレイキング・バッド』(Breaking Bad 2008-2013)とよく比較されているようなのですが。

私は『ブレイキング・バッド』はまだシーズン1の第2話までしか観てなくて、ちょっと比較できるほどわかりません。ごめんなさい。

でも逆に言うと後から観だしたこの『オザーク』は4、5日くらいでシーズン1を一気に観終えたのでした。

家族が絡む犯罪ドラマということで、『ブレイキング・バッド』よりもむしろAmazonビデオの『スニーキー・ピート』(Sneaky Pete 2018-)(これはシーズン1全部観た)を少し思い起こさせました。

その『スニーキー・ピート』も2話しか観ていない『ブレイキング・バッド』も面白かったのですが、この『オザークへようこそ』が一番自分の好みにしっくりくるドラマだったので最後まで観れたのだと思います。

なんせ地味。静かに暗い。これでもかってくらい重い。

だけど、観てる方の気持ちまではそんなに重くならない。

基本は4人家族の一般的な家庭のお話で、そこに犯罪の話が絡むからかな。

シリアスになりすぎず、軽い気持ちで観せてくれるのですよね。

ちょっとしたユーモアもありますし。

あぁ、そうだ、傑作ドラマ『ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア』(The Sopranos 1999-2007)に近いのかもしれない。このノリ。

一見普通の家族の生活の中に犯罪が潜む姿を、説得力あるけどスリリングな描写で観せてくれるスタイル。

そして普通の人でも、一度犯罪に手を染めたら引き返せない怖さもよく表現されていて、犯罪ドラマ、また人間ドラマとして非常に見応えがありました。

魅力的なキャスト陣

ジェイソン・ベイトマン  Jason Bateman (マーティ・バード)

この人あってのこのドラマ!

マーティのもとには次から次へと相当な難題が降りかかるのですが、持ち前の頭のキレと口のうまさで表情1つ変えることなく、乗り切っていきます。

その様が観ていてクセになるんですよね〜。

温和で物静かなタイプで、家族のことも愛しています。良き夫で良き父親。

本来なら犯罪には寄り付かないタイプなんですけどね。

お金って恐ろしいですね。

演じるのはジェイソン・ベイトマン。

私は恥ずかしながら知らなかったのですが、『ズートピア』(2016)のキツネのニックの声役や、『JUNO ジュノ』(2007)『ハンコック』(2008)『ディス/コネクト』(2012)など。

子供の時からTVドラマにも多数出ているようなので、どこかではお見受けしているのでしょう。

男前で、いつも冷静沈着。

マーティはすごく人の道から外れたことをしているのに、正しいことをしているかのような説得力を持っていて、作中の人物もまんまと騙される人たちも多数いるのですが、彼の魅力と演技力のなせる技でしょう。

なお、シーズン1では製作総指揮と何作か監督も兼任しています。

ローラ・リニー Laura Linney (ウェンディ・バード)

何考えてるかわからなみ

ローラ・リニーは知っている女優さんでした。

『真実の行方』(1996)、『トゥルーマン・ショー』(1998)『ユー・キャン・カウント・オン・ミー」(2000)『愛についてのキンゼイ・レポート』(2004)、『マイ・ライフ、マイ・ファミリー』(2007)などなど。

このウェンディという役は非常に複雑で、簡単には感情移入させてくれない、一筋縄ではいかない役なのですが、そのいやらしさや、狡猾さや、弱さなど、負の面を不気味に静かに体当たりで演じています。

彼女の当たり役と言っていいのではないでしょうか。

さすがです。

ジュリア・ガーナー Julia Garner(ルース)

強気だけどどこか健気

この女優さんは存じあげませんでしたが、『シン・シティ 復讐の女神』(2014)などに出ています。

このドラマで注目の若手女優の一員になりましたね。

アメリカの片田舎の(おっと、劇中のレモネード出しおばちゃんに殺される!ひぃ!)肝っ玉な姐御の役で、可愛い声して訛りのある話し方でFワード連発しているのが印象的でした。

なんか1920年代のギャングの情婦みたいなルックスと役柄なんですよね。

イカす!

ジェイソン・バトラー・ハナー Jason Butler Harner(ペティ捜査官)

独特!

マーティとその背後のメキシコの麻薬カルテルを追うFBI捜査官役。

この人もまぁ気持ち悪い役を見事に演じ切っていましたね。

昔のクリストファー・ウォーケンを思い起こさせるような不気味さと少しの華麗さを匂わせて、なんとも妖艶な色気がありました。

マーティに比べてこっちのがよっぽど悪役みたいな雰囲気だ 笑

そのほかソフィア・ハブリッツ Sofia Hublitz ((長女シャーロット・バード)

結構、個性的

スカイラー・ゲルトナー Skylar Gaertner (長男ジョナ・バード)

うん、いい表情!

この2人の子役もよかったです。

親に翻弄されながらも、力強く生きていく2人。

観ていてこっちも応援したくなる2人でした。

まとめ

とことん地味目のドラマですが、派手さはなくとも中身の質の高さで勝負しているところに、海外ドラマ好きとしては非常に好感を持てました。

その質の高さは惜しくも受賞は逃しましたが、エミー賞の監督賞や男優賞などにノミネートされたことからもわかると思います。

とにかく出てくる人間が徹底して1人1人が、どこか影やダメなところやおぞましいところがある。

そのような人間の暗部を描いており、それが話が進むにつれてどんどんダークにエスカレートしていくのですが、その中で織りなされる家族愛、夫婦愛、様々な人間模様を、繊細に時に大胆に描かれていて、見応え抜群のドラマに仕上がっています。

ストーリーはハラハラさせられっぱなしのスリリングな展開だし。

犯罪ドラマ、人間ドラマが好きな方にはもれなくオススメの作品です。

たぶん私は『ブレイキング・バッド』よりもこっち派なんだろうなぁ。

俳優陣がとにかく魅せてくれる『オザーク』、贔屓しちゃいますよ。

そしてシーズン2も観て、今年の夏(2019年の夏)に配信が開始されるシーズン3に備えたいと思います!

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