『Same Thing』EP 星野源。自分のままで、君と新しい場所へ。

『Same Thing』詳細

オフィシャルHPにあるように、Apple Musicだけではなく、各種配信サイトで聴くことができますね。

ただし今のところ、配信オンリーとなっています。

2019年10月14日配信限定リリース

M-1 Same Thing (feat. Superorganism)
M-2 さらしもの (feat. PUNPEE)
M-3 Ain’t Nobody Know
M-4 私

モスコの採点

『Same Thing』EP
(4.0)

モスコ

前にすすむために、新たな旅に出た星野源!

今の空気を存分に吸ってるアーティストたちとのコラボが功を奏してます!

そして、4曲目に星野源のコアがあります。

『Same Thing』歌詞や感想

M-1 Same Thing (feat. Superorganism)

この曲については、リリースされた先週に記事を書きました。

M-2 さらしもの (feat. PUNPEE)

ちょっとチル目のトラックに、これまたチル目の星野源とPUNPEEのライム。

だけどサビでファルセットで歌い出してそこでうまいこと持ってく。

いやしかし、これ聴けば聴くほどいいうただなぁって。

 

歌詞もいい。タイトルからしても本音ビシビシ出てる。

先日の「星野源のオールナイトニッポン」で彼はこう語っていました。

 

「『POP VIRUS』のドームツアーが終わった後、燃え尽き症候群みたいになってしまって。しばらく音楽できないやって。辞めるしかないのかなって思ってた時期があって」

ここらへんの事情や感情(とくに苛立ちやなんか)をうまく曲に昇華しているのではないでしょうか。

 

この輝きは僕のじゃなくて

世の光映してるだけで

身の丈じゃないプライドは君にあげる受け取って

捨てといて

 

ぼっちの足元の先の先は

ほぼほぼ 道すらなかった

このあと、語尾に、ぅんーっ、て言うてる星野源のライミングも、堂に入ってていいな。

で、こっからアーティストとしては始まってた(道すらないとこ)んだよというところから

Starting off with you & I

までの心情の変化や決意がお見事。

やはり、復活するまでには他者が必要だったってこと。

シンプルかつ当たり前かつ、だからこそ一番難しい真実。

 

この『Same Thing』EPは今までになく風通しのよい作品ばかりだけど、ちゃんとこうやって本音をダダ漏れする術を身に付けることができてよかったと思います。

自分のことを「さらしもの」と言えるだけの勇気と、客観的な冷静さと、あと洒落っ気。

この感覚さえあれば、大丈夫。

トラックのトランペットの音色に象徴されるような、”のんき者”みたいな味も、あぁこの人はきっと今後も大丈夫だろうと思わせるのに十分で。

素晴らしい曲!

 

Lyric Videoですが、本人とPUNPEE出てるPV↓

 

M-3 Ain’t Nobody Know

これはもうイントロのギターからして”The トム・ミッシュ”でかっこいい!

でも今の星野源とリンクするところがあるから全然違和感がない。

Rolling Stone JAPNによる 2人の素晴らしいインタビュー を読んでも、星野源がトム・ミッシュのこと、シンパシーを随分感じていて、彼の作る音楽が好きなことがよく伝わってきましたし。

 

というわけで、M-1、M-2と比べると、想定内の範囲の曲ではあり、アルバム『Pop Virus』に収録されていてもちっとも違和感がない曲だとは思いますが、トム・ミッシュ好きで、星野源好きなんで、言うことないっす。文句なしっす。

ヴォーカルもより艶っぽくて、落ち着いてていいし、トラックも音大きくしてイヤフォンで聴いてると超きもちいい。

都市の更けてく夜の音楽。

 

ちなみにこの曲が気に入った方は、トム・ミッシュのこのアルバムも気に入ると思うので、ぜひ聴いてみてください。

このアルバム、最高だから。

M-4 私

これは星野源初期の作風。シングルでよくHouse ver.なんてつけて出していたような、フォーキーな弾き語りしっとり作品。

しかし歌詞がなんとも不穏。

否定の意味で出てきてはいるけれど「殺す」と言うワードが出てくるのが、出て来ずにはいられなかったのが、なんとも…。

初期の曲でもそのワードは出てきていましたが、変わらない何かドロドロとしたものが奥底にかなりあるのでしょう。

タイトル「私」ですし。

そして、この新しいことを始めるにあたって、世界に向けての旅の始まりだというこの作品にあたって、この初期の作品と繋がっているような曲を最後に入れるという、本気。

誰のためでもない、自分のために、自分のまま、世界への旅に出るぞ、という決意表明みたいな曲なのかもしれません。

 

『Same Thing』EP まとめ

というわけで、EPの曲ごとの感想を述べましたが、この『Same Thing』EPという作品を通して感じることは”風通しの良さ”と、”変わらぬその人ならではの個性”。

燃え尽き症候群になっていたという発言がありましたが、燃え尽きて一度0(ゼロ)になったんですよね、彼は。

そこから、ほんとにやめようか、どうしようかという時に、他者と音楽をクリエイトしてみようと思ったと。

「すべてをやりきった」という感覚から、「無」へ。

そして「無」から、他者と一緒に、今度はより大きな世界へ、という物語。

その物語の完璧な記録でもあるこのEPは、きっと星野源の今後の音楽活動において、大きな転換期として残る重要な作品になっていくのではないかと思います。

どの曲からも、これが「今の俺」「今の新しい俺」という自信みたいなものが聴こえてきます。

そして新しい場所にいてもなお、変わらない自らの核みたいなものの再認識もあったのではないかと思います。

誰のためでもなく、今の自分のために音楽を本気でやり出したのかもしれない。

アーティストとして面白い人が、もっと面白くなって帰ってきた感じ、がありますね。

いいぞ、いいぞー。

ますます面白い旅路になってきました。

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