キンクス『アーサー』50周年記念盤。最&高。

このキンクスのアルバムは、まちがいないんですよ。

なんたって、あの大傑作『ヴィレッジ・グリーン』(1968年)の翌年に発表されてることからも推察されるように、あのアルバムの続きのような感じで、サウンドも歌詞もアートワークもレイ・ディヴィスの”古き良き英国好き好き感満載”(と皮肉)で、ヒジョーにシビれるんですよね。

で、曲がいい。

1969年という時代柄、キンクスにしてはめずらしく、曲の後半にサイケ・ジャム的に展開されたりといった曲もいくつかありますが、まぁいつもの通りですけど、全曲メロディがめちゃくちゃいい。演奏も最高。

 

なんか思うんですけど、レイ・デイヴィスの作るうたって、ついつい鼻うたで歌いがちなんですよね〜。

キンクスってね、鼻うたが一番似合うロック・バンドなんだと思います。

あと口笛とか。

気がつきゃ鼻うたとか口笛ね、やっちゃってるの。

やらずにいられないメロディと、あとな〜んかどっか抜けてて、いい塩梅なんですよ、鼻うたや口笛に。

 

でね、この『アーサー〜』ってアルバムですが。

私もめっっっちゃ好きなアルバムなのです。


これは自慢ですが、このアルバムの英国オリジナル盤も持っています。

長年、愛し続けているキンクスの中でも、愛するアルバムの1つです。

で、そんな『アーサー、もしくは大英帝国の衰退ならびに滅亡』のリリース50周年エディションが、めでたく出ました。

『アーサー〜』はこの間同じく50周年記念盤が出たビートルズ『アビー・ロード』と同窓生なんですよね。

1969年産。

めちゃくちゃロックの名盤が多い年なわけですが、私が好きな1969年産は…

  • ビートルズ『アビー・ロード』
  • ザ・バンドのブラウン・アルバム『ザ・バンド』(これまた11月に50周年記念盤が出る!)
  • で、これ。『アーサー、もしくは大英帝国の衰退ならびに滅亡』

ですね。うん。

まちがいない。

すごー、豪華〜

で、この50周年記念盤。

7インチ・シングル4枚も入ってるめちゃくちゃ豪華なボックスなんです。

私は、とりあえず音源だけ聴けるApple Musicでリマスター音源とレア曲を聴きまくってます!

ちなみにApple MusicSpotifyなどの配信版は、オリジナル・アルバムの2019年リマスター DISC3 – THE GREAT LOST DAVE DAVIES ALBUM PLUSDISC4 – DEMOS, REHEARSALS, BBC & REMIXESからの8曲で、全20曲となっています。

オリジナル・アルバムの2019年リマスターが、迫力もあって聴き心地いいです。

『アーサー、もしくは大英帝国の衰退ならびに滅亡』50周年記念盤 詳細

2019年10月25日リリース

※配信版

 

M-1 Victoria (Stereo)[2019 Remaster]

M-2 Yes Sir, No Sir (Stereo)[2019 Remaster]

M-3 Some Mother’s Son (Stereo)[2019 Remaster]

M-4 Drivin’ (Stereo)[2019 Remaster]

M-5 Brainwashed (Stereo)[2019 Remaster]

M-6 Australia (Stereo)[2019 Remaster]

M-7 Shangri-La (Stereo)[2019 Remaster]

M-8 Mr. Churchill Says (Stereo)[2019 Remaster]

M-9 She’s Bought A Hat Like Princess Marina (Stereo)[2019 Remaster]

M-10 Young And Innocent Days (Stereo)[2019 Remaster]

M-11 Nothing To Say (Stereo)[2019 Remaster]

M-12 Arthur (Stereo)[2019 Remaster]

M-13 Victoria (Alternate Stereo Mix)

M-14 Yes Sir, No Sir (Alternate Stereo Mix) [2019 Remaster]

M-15 Drivin’ (Alternate Stereo Mix) [2019 Remaster]

M-16 Groovy Movies (Stereo) [2019 Remaster]

M-17 Lincoln County (Acoustic Mix) [2019 Remaster]

M-18 The Future (with Ray Davies) [Doo-Wop Version]

M-19 Shangri-La (2019 Mix)

M-20 Australia (2019 Mix)

モスコの採点

『アーサー、もしくは大英帝国の衰退並びに滅亡』50周年記念盤
(5.0)

 

モスコ

古き良き英国への郷愁がたまらない。

自分が歳を取って、ますますさらに愛せるアルバムになってきました。

リマスターもいい感じなので、まだキンクスを聴いたことない方、ここから是非。

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『アーサー、もしくは大英帝国の衰退ならびに滅亡』50周年記念盤 曲の感想

M-1「Victoria」

まずね、1曲目、シングルカットもされた「ヴィクトリア」ですよ。

掴みはばっちり。

でも、この曲の正体ってなんなんでしょうね、一体。

他のバンドにこんな妙ちきりんな曲ってなかなか見当たらないですよね。

曲が妙にドライブしてて、でも歌われているのが、イギリス帝国最盛期の女王のことを

ゔぃくとぉぉぉりあぁぁ〜!

て、当時の人として、もう女王バンザ〜イ!この国に生まれてよかった!てな感じで歌ってて。

このアルバムは、結局は頓挫したグラナダTVのドラマの企画のサントラとして作られたわけですが、そのドラマというのが、主人公:アーサー=レイの義理のお兄さんがモデル、ということもあり、当然、当時のレイが描きたかった世界のコンセプト・アルバムなわけです。

コンセプト・アルバムなのに、同年のザ・フーの『トミー』みたくド派手なものじゃなく、英国の小市民の生活を激動の時代を背景に描いてて、そういう地味〜なとこが、また最高です。

M-2「Yes Sir, No Sir」

この曲のミック・エイヴォリーのどたどたドラムが最高に好きです。

もちろんレイの眠たげなヴォーカルも。

で、なんか途中で違う曲調に突入するとことか。

歌詞は重そうだけど、とにかく曲として超ポップ。

M-3「Drivin’」

レイのお得意ののんき節が音にも歌詞にも炸裂する曲。

すなわち、ザ・キンクス!な曲。

何気ないのに、どうしてこうも心を掴んじゃうんだろ。

M-4「Brainwashed」

これは男前なかっこいい曲!

途中でデイブのギターが一瞬のブレイクのあと、ダダ!ダダ!ダダ!ダダ!て炸裂したりして、なんかすんごいかっこいいんですよね〜。

パンキッシュ!だけどホーンがずっと鳴ってるのも、このバンドらしさ。

どこまでもポップで、これぞまさにブリット・ポップの源流!って曲ばっかりなんですよね。

M-5「Australia」

これまためくるめくようなポップ体験を味わえる絶品曲。

アウトロからサイケ・ジャムっぽくなってくのもたまらん!

はい、みなさん、ではごいっしょに。

おぉすとぉれぇりーあぁぁぁぁ〜〜〜〜!

アナログではここまでがA面です。

M-7「Shangri-La」

アナログではここからB面スタート。

名曲揃いのこのアルバムの中で、一番の名曲っぷりではないでしょうか「シャングリラ」。

実際、メロディから歌詞から演奏から構成から、もう何から何まで神々しいまでに、完璧に聴こえますです、この曲。

怒涛のようにポップなこの曲には、凄みがあります。

M-10「Young and Innocent Days」

これは美しい。

ストリングスも可憐で、レフト・バンクが演ってたような”バロック・ポップ”をアルバム収録曲内で、いとも簡単にサラっとやってのけるキンクス!

M-11「Nothing to Say」

美しい曲のお次は、これぞキンクス!っていうような軽快でのほほんと人を喰ったような、他のどこにもないような”ブリット”で”ポップ”な曲。

右で心地よく転がってるデイブのギターも、ずっとドタバタやってるドラムも最高すぎ。

思わず歌っちゃう。

ブラーが1994年にアルバム『パーク・ライフ』を通してやりたかったことを、これまたアルバム内の1曲でサラっとやってのけています。

しかも歌詞が年取った親とは「なにも話すことはないよ」っていう親子間のジェネレーション・ギャップっていう、小市民的なものなのもイカす。

M-12「Arthur」

これまた鼻うたや口笛がつい出ちゃうやつ。

この鼻うたメロディとか、やっぱレイ・デイヴィスは天才だなぁ。

軽快、とか、軽妙、とか、似合うよねぇ、この曲。

 

で、ここからボートラのお話。

未発表だったデイブの幻のソロアルバムからのM-16「Groovy Movies」、M-17「Lincoln County (Acoustic Mix)」の2曲が、もうまさにこのアルバムならではの香りがあって抜群ですねぇ。

レイだけではなく、デイブや他のメンバー共々、みんなが調子が最高なのがわかる快調な曲なんですよね。

で、M-18「The Future (with Ray Davies) [Doo-Wop Version]」なんですけど、これは??

今のレイが新しく録音したと言われている曲なのかな?

レイ・デイヴィスの曲をドゥーワップで彩るっていう、今まであったようでなかった、なかなか面白い曲になっているんですよね。

このドゥーワップ・コーラスを施したものとしては、この50周年記念盤のトレイラーのしょっぱなで「Arthur」で聴けて面白いです。

アカペラ・ドゥーワップ・ヴァージョンの「Arthur」。

この曲の持つ音楽的に豊かな感覚が、垣間聴ける仕組みになってますね。

 

 

そんなわけで!

アルバムとして大名盤である『アーサー〜』。

ほんと、もし未聴の方がいらっしゃれば、このアルバムからキンクスを聴いていくのは全然アリだと思いますので、ぜひに。

特に90年代にオアシスやブラーなどのブリット・ポップを愛聴していたような方であれば、ばっちりだと思いますので。

そしてどっぷり素晴らしいキンクスの世界にハマっていただきたい!!

 

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