ヴァンパイア・ウィークエンドはやっぱり面白い!傑作の新作レビュー

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ヴァンパイア・ウィークエンド Vampire Weekendとは?

アメリカはニュー・ヨークのインディー・ロック・バンド。

2008年に発表されたセルフタイトルのデビューアルバム。

私も覚えていますが、その1stアルバムがジャケットも曲もどこか懐かしいのに新しいところをポンっと突いていて、その登場の仕方が鮮やかで見事でした。

1st album 『Vampire Weekend』(2008)

2年後の2010年に発表された2nd『Contra』も良作でした。

2014年の3rd『Modern Vampire of the City』はなんとグラミー賞で「ベスト・オルタナティブ・ミュージック・アルバム」を受賞!

このまま順調に大物バンドへと育っていくのかしらと思いきや!

2016年、バンドのサウンド面で重要な役割を担っていたロスタム・バトマングリが脱退します。

そんな危機的状況の中、去年の2018年にフジロックフェスティバルに新体制で参加。

まだこのバンドは終わらない!という気概を見せたライブを披露し絶賛されていました(観たかった!)

そして、グラミー受賞の3rdアルバムからさらになんと6年も経った今年。

2019年に4thアルバムである今作『Father of the Bride』を発表しました。

2枚組のアルバム

久しぶりの彼らのアルバムは、彼らの軽やかなイメージに似つかわしくない18曲収録という大作で、アナログレコードなら2枚組に相当する大ヴォリュームです。

フロントマンのエズラ・クーニグによると

  • 『メイン・ストリートのならず者』ザ・ローリング・ストーンズ
  • 『ザ・リバー』ブルース・スプリングスティーン
  • 『タスク』フリートウッド・マック

こういった2枚組アルバムのことが大好きで、自分たちもオリジナル・アルバムの4枚目が2枚組みというのは最適だと思った

ということのようで。

ほぅ、このストリーミング時代に、18曲のヴォリュームで攻めてくる、しかも『メイン・ストリート…』や『リバー』『タスク』などの名を挙げて。

(私もこの3作、もちろん大好物でございます(〃ω〃))

革新的だった彼らが伝統的でもあることを示すようなこのエズラの発言、そしてこのヴォリュームの新作。

やはりヴァンパイア・ウィークエンドは面白い。

サウンドメイクの要だったメンバーがいなくなっても、2枚組みガッツリ作ってくるんだ。

「本気」の二文字がひしひしと伝わってくるぞ。

これはこちらも腰を据えて、じっくり聴きこもうじゃないですか!

昔の音楽の聴き方

ところで、私が子供の頃(80年代)から6、7年くらい前までは、CDはもちろんですが、アナログレコードでもよく音楽を聴いていました。

アナログはそのレコードに指紋がつかないようにそろ〜っとジャケットから出し、プレイヤーにセット。

スピーカーの前に座って、じっくり聴きました。

そしてA面が終わると、ひっくり返さないと、続きのB面は聴けないのです。

それが2枚組みなら、2倍その作業があります。

これは一種の儀式と言っていいでしょう。

なんとも愛おしい時間だったと今にして思います。

今は本当に便利になり、私の場合だと今はパソコンやスマホのApple Musicで音楽を聴いています。

毎月定額さえ支払えば、5000万曲聴き放題となり、その全てがちょちょいのちょいで再生できます。

気に入らなければ、ハイ次〜てな感じで、すぐ違う曲、違うアーティストに飛ばせます。

確かに信じられないほど恵まれた状況です。

でもアナログやCDといったフィジカル。

Apple MusicやSpotifyなどのサブスクリプション。

どちらの聴き方も、良い面があるわけです。

私はその時々の自分の生活形態に合ったものを選んで、その良い面を積極的に取り入れて、ミュージック・ライフを充実させたいと考えています。

どっちが正義!って話でもないと思うのです。

ただ、このヴァンパイア・ウィークエンドのように、今の時代に似つかわしくない、昔に逆行したような音楽愛が詰まりに詰まった作品をぶっ込んで来る人たちには、基本的にこちらも音楽愛を返そうと思います。

『Father of the Bride』の感想!

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前置きが長くなりましたが、ここからアルバム『Father of the Bride』の感想です。

先ほどから書いているように18曲収録の大作なのですが、そこはヴァンパイア・ウィークエンド。

1曲1曲が軽やかですので、全くもたれない。

全部聴いても58分。

なのでCD時代の悪しき70分超えの1枚組でございという顔をしたアルバム(つまり1曲が長い!)なんかより、非常に聴きやすいです。

そこは構えなくても大丈夫。

前作から6年という長い年月が流れたということもあり、そしてサウンドメイクの要であったメンバーが脱退して新体制になったということもあり、新しく変わった部分もあります。

だけど1曲の中に様々な要素が入っていて一筋縄ではいかない、だけどどうしようもなくポップでドリーミー。

どこか違う国、どこか違う時代にサラッと連れて行ってくれるヴァンパイア・ウィークエンドの印みたいなものが、どの曲にも入っています。

まずこれ聴いてみて!のおすすめ3曲!

M-3 「Harmony Hall」

牧歌的なフォーク調のイントロから一転、ピアノがファンキーに転がるブラック・ミュージック調になるところの自由さ。

ヴァンパイア・ウィークエンドはいつだって風通しの良い音楽を奏でていましたが、この曲の開放度はまた新たな窓を開け放っていて、すこぶる快調で小気味良いです。

しかしこのイントロ、いいなぁ。

耳と心に残って、自分の中に鳴り続けるそんなイントロ。

このアルバムのリード曲、代表曲と言っていいでしょう!

M-12 Sunflower (feat. Steve Lacy)

これ、最近エズラがハマってるらしいジャム・バンド、特にグレイトフル・デッド(また出た!私の大好物(〃ω〃))を思わせるようなイントロが、ヴァンパイアではめずらしくて面白いですね。

その後の展開では、ジャム・バンドというより、よりフリージャズのインプロヴィゼーションっぽくなってくのも興味深いです。

M-16 Stranger

この曲もまずイントロで持ってかれます。

なんともクラシックロッキー(私の造語 (〃ω〃))なイントロ。

それこそ70年代のポップ絶頂期のフリートウッド・マックとかを思い起こすような明るいハーモニーで幕を開けるこの曲。

根底には彼らの真骨頂であるアフロなリズムがどっしりと流れていて。

なんとも堂々とした心地よさがあってですね、アルバム終盤にいいの持ってくるね!って感じ。

個人的にかなり好きな曲です。

今までの魅力とプラス新しさも感じさせ、底力を見せつけた傑作!

やはり彼らはいつでも開かれた音楽を鳴らすバンドです。

国を時代をあっさり超え、いつでも軽やかでユニークで気持ちの良い音楽を鳴らすバンド。

でもこんな骨太なヴォリュームでアルバムを作り上げる面もあるなんて、嬉しい驚きでした。

そんな以前よりも頼もしさを感じさせてくれる彼らの、様々な種類の音楽愛がギューーーっと詰まった、渾身の傑作と言ってよいこのアルバム。

サウンドメイクの要であったロスタム・バトマングリが抜けて、どうなることやらと思ったわけですが…。

バンド自体の自由度が高まり、そしてよりメロディアスに、クラシック・ロック愛も感じさせる素晴らしいアルバムをボリュームたっぷりに作り上げてきました。

フロントマンであるエズラ・クーニグによる起死回生の傑作です。

彼らはこれからも全く問題なしですね。

いやむしろエズラの怒涛の独走態勢に入ったのかもしれない。

聴きまくろっと♪(´ε` )

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